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過去の講演会
第156回 川崎医学会講演会
::日 時 | 平成20年9月25日(木) 16:00・17:00 |
::場 所 | 図書館小講堂 |
「アルドステロンとコンチゾールの今、そしてこれから」
内科学(内分泌・糖尿病) 教授 宗 友厚
副腎皮質球状層で合成されるアルドステロンは、腎集合管でNa再吸収を増やすと云う古典的作用に加え、心臓や血管系への直接作用に注目が集まっている。また束状層から分泌されるコルチゾールはあまりにも多くの作用を持つため系統的な検討が敬遠されてきたが、漸く代謝・作用経路の全体像が判明してきた。臨床的にも、二次性高血圧の代表である原発性アルドステロン症の頻度が予想以上に高くスクリーニングが必要と考えられること、生活習慣病の中に潜むpre(sub)clinical Cushing症候群をどう取り扱っていくか、などが問題になっている。
「嗅覚系を中心とした脳神経回路の解明」
解剖学 教授 樋田 一徳
演者が行ってきたのは嗅球神経回路の解析で、免疫細胞化学と色素注入を組み合わせた細胞標識法によりニューロンとグリアを共焦点レーザー顕微鏡で化学的・形態的同定をした後、特にニューロン間のシナプス神経回路を電子顕微鏡で解明するものである。神経回路のリズム性調整の可能性を探求し、他の脳領域との機能構造的関連を視野に入れながら解析を行なっている。