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第166回 川崎医学会講演会
::日 時 | 平成21年7月24日(金) 16:30・17:30 |
::場 所 | 図書館小講堂 |
「胎生期神経前駆細胞のエレベーター運動機構の包括的解析
・組織内の細胞挙動を時空間観察に基づき理解する・」
理化学研究所・発生再生科学総合研究センター・研究員
小曽戸 陽一 先生
脊椎動物の発生期の脳形成過程で、中枢神経系の神経細胞は、神経管(図1①)を縁取る脳室帯(同②)に存在する「神経前駆細胞」から生み出される。増殖中の神経前駆細胞では、その細胞核が「細胞周期」に従って脳室帯を往復運動することが知られている(“エレベーター運動”図2)。1930年代に発見されて以来、その動作機構について不明な点が多かったこの現象について、私は包括的解析を試みた。マウス胎児脳組織を用いた定量的タイムラプス測定・シミュレーション解析などから、組織内での細胞運動を理解するための新規メカニズムが見出されたので、これを紹介する。