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第226回 川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成24年1月18日(水) 16:00・17:00 |
:: 場 所 | 図書館小講堂 |
:: 座 長 | 柏原 直樹 |
「老年病は胎生期から始まる -動物実験から臨床まで-」
新潟大学大学院医歯学総合研究科
特任教授 西村 宏子先生
胎生期に低栄養、低酸素など異常な胎内環境に曝されると、胎児の発育が遅れ、出生時体重が低くなる。更に胎児は異常環境に合わせて代謝・内分泌・生理機能などをプログラムするため、高血圧、インシュリン抵抗性や血管内皮障害等の発生率や、社会的適応障害の発現が 成長後に高くなる。教育、医療、福祉を含め社会的に重要な問題となるのだが、その機序解明や対策は不備な点が多い。
近年、先進国における低出生体重児(2500g以下)の発生頻度が上昇しており、更に世界的に小児の巣状糸球体硬化症(FSGS)が増加傾向にあるが、両者の関係は明らかでない。出産前後の環境の異常に起因する形質や機能の変化は数多く報告されているが、成熟後の腎糸球体数が正常より少ないことが基本的な所見の1つである。我々は、日本ウズラの卵から卵白の一部を無菌的に除去する事により胎生期の栄養障害を起こし、加齢と共に早期のFSGSを示すか、環境変化と胚発生プログラムの対応を解析している。また、新潟大学医歯学総合病院小児科の腎グループと共同研究を行い、動物実験の所見を、池住らが集積中の低出生体重児と小児腎疾患(特にFSGS) の相関にトランスレイトする事を試みている。