オンデマンド講演会
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川崎医学会講演会:
kouenkai@med.kawasaki-m.ac.jp
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第510回川崎医学会講演会
演 題 | 「がん選択的解糖系阻害による 抗腫瘍免疫活性化機序の解明とがん治療応用」 |
演 者 | 消化器内科学 仁科 惣治先生 |
糖代謝亢進(Warburg効果)は、ほぼ全てのがん細胞に共通した病態であると言える。従って、糖代謝(解糖系)阻害剤であるグルコース誘導体2-Deoxy-D-Glucose(2DG)は、がんの種類を問わず抗腫瘍効果を発揮する薬剤として古くから注目されてきた。しかしながら生体への2DGの直接投与は、その毒性も強く臨床応用は実現していない。そこで我々は2DGを封入したポリ乳酸のナノ粒子製剤を作製し、腫瘍近傍の新生血管に隙間があることを活かして、腫瘍特異的に2DGを送達する薬剤送達システム(DDS)を開発した。一連の動物実験を通して抗腫瘍効果も認められ、更に興味深いことに特有な腫瘍免疫活性化作用も見出した。今後、同薬の肝細胞癌など様々ながんへの臨床応用が期待される。 |