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第367回川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成28年8月26日(金)17:30・18:30 |
:: 場 所 | 図書館小講堂 |
:: 座 長 | 下屋 浩一郎 |
「テロメアbiologyと臨床」
島根大学医学部 産科婦人科
教授 京 哲 先生
テロメアは染色体末端のDNA繰り返し配列(TTAGGG)であり、その役割、機能に関しては1990年後半から精力的な研究が展開されてきた。細胞が分裂を繰り返す度にテロメアは短縮し、限界を超えると細胞は分裂を停止する。この状態をreplicative senescenceと呼び、細胞老化を反映する現象である。一方、テロメアを伸張する酵素テロメレースは癌細胞に特異的に発現し、テロメア長維持を通じて細胞老化を回避し、細胞に不死化能を賦与する。
我々臨床医はこれらテロメアbiologyの癌診断、治療や再生医療への応用を試みてきた。特に子宮内膜や卵管采細胞の不死化は内膜癌、卵巣癌の癌化モデルの構築と癌化機構の解析に有用である。また、テロメレース活性化機構を応用した癌細胞特異的増殖型アデノウイルスの作成は、全く新しい癌治療、癌診断へと応用され、すでに実用化している。本講演ではこれら一連の成果を紹介させていただく。本講演が基礎的研究の臨床応用へのインスピレーションとなれば幸いである。