川崎医学会講演会

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 第371回川崎医学会講演会

:: 日 時 平成28年10月7日(金) 17:30・18:30
:: 場 所 図書館小講堂
:: 座 長 長洲 一

「新規細胞エネルギー代謝スクリーニングに基づいた急性腎障害予防薬/治療薬の探索と開発」
             徳島大学病院 腎臓内科 岸 誠司 先生

  急性腎障害(AKI)は高齢化および高度化する医療現場の中で年々増加している。生命予後も悪く、慢性腎臓病の危険因子となることが明らかとなった。約半世紀の間、治療法に進歩がなく、AKI予防薬/治療薬の開発は急務である。
 我々は細胞のエネルギー代謝を酸化的リン酸化から解糖系優位にシフトさせる化合物を探る新規スクリーニングにて3500種類以上の候補の中からMeclizineという抗ヒスタミン剤を同定した。Meclizineはミトコンドリアの酸素消費を抑制し、マウス腎虚血再灌流モデルに対して腎保護作用を示した。この腎保護作用は、リン脂質合成経路であるケネディ経路にMeclizineが作用し、細胞質内で増加するフォスフォエタノールアミンが酸化的リン酸化を抑制することでもたらされる。MeclizineはAKI治療薬としての可能性を有しており、ケネディ経路はAKI治療薬の新たな治療標的となりうる。

「Lineage Tracingを用いた急性腎障害後の再生に寄与する尿細管上皮細胞の由来の検索」
             京都府立医科大学 腎臓内科 草場 哲郎 先生

  腎臓は酸素需要が高い臓器であるにもかかわらず、最も生体内で組織酸素分圧の低い臓器である。このため全身の血行動態に変化が起これば、尿細管周囲毛細血管(PTC)からの酸素供給は容易に影響され、急性腎障害(AKI)が生じる。本来、尿細管上皮細胞は障害後に活発に増殖することで腎組織は修復されるが、それが不十分である場合には組織障害が残存し、腎機能が低下する。尿細管再生上皮の起源については長らく議論が続いていたが、近年の遺伝子改変マウスを用いたLineage Tracingという研究手法により徐々に明らかとなっている。本講演では腎生理学から腎傷害の機序を概説し、再生尿細管上皮の起源に関する最新の知見を紹介する。

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