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第312回川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成26年12月9日(火) 17:30・18:30 | |
:: 場 所 | 図書館小講堂 | |
:: 座 長 | 尾内 一信 |
「小児骨代謝の臨床および基礎的研究・
二重エネルギーX線吸収測定装置(DXA)を用いて」
岡山大学大学院小児医科学
教授 塚原 宏一 先生
小児科医は患者さんの成長・発達を見守りながら診療します。そして、小児の成長・発達は私の重要な研究課題の1つでもあります。私は1988年から2010年まで福井大学医学部に勤務しましたが、同大学には鳥塚莞爾学長、放射線科の石井 靖教授のお計らいで日本でも早い段階で二重エネルギーX線吸収測定装置(DXA)が導入されました。
鳥塚先生をはじめ放射線科の先生方のご協力をえて、私はヒト、動物の骨代謝研究についてDXAを中心にして進めることができました。代表的な成果を以下に列挙します。
(1)ヒト: 日本人小児の基準値(腰椎、前腕、大腿)(Pediatr Radiol 1992; J Bone Miner Metab 1993)、腎性骨異栄養症、ステロイド骨症(Pediatr Int 1991; Pediatr Radiol 1992)、抗てんかん薬骨症(Pediatr Int 2002)の病態と評価、MRによる骨塩定量との比較(J Jpn Soc Bone Morphom 1992)、新生児・未熟児の骨代謝評価(Metabolism 1996; Metabolism 1988)、未熟児くる病の病態と予後(Biol Neonate 1993; Biol Neonate 1995)、新生児マグネシウム骨症(Pediatr Radiol 2004)
(2)ラット: ラット骨代謝の評価(J Jpn Soc Bone Morphom 1995)、一酸化窒素(NO)合成酵素-NO生成系(Am J Physiol 1996)、エンドテリン-エンドリンA型受容体系(Metabolism 1998)の骨代謝調節機構(後2者はVascular control of bone metabolismを示すための動物実験)
福井大学にいました時も、川崎医科大学の福永仁夫先生、岡山大学小児科の清野佳紀先生、田中弘之先生には個人的にあるいは優れた学術論文を通じて骨代謝研究、骨塩定量を教わりました。その意味で、2010年に岡山に招かれましたことに私は強い縁を感じています。
以上のように、私はこれまでDXAによる骨塩量(BMC)、骨塩濃度(BMD)を生体マーカーとして新生児・乳児・小児・成人の骨代謝・骨発育を広く研究してきました。今回、その成果と今後の方向性についてお話しさせていただきたいと思います。