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第223回 川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成23年11月29日(火) 17:00・18:00 |
:: 場 所 | 図書館小講堂 |
:: 座 長 | 砂田 芳秀 |
「ミトコンドリア脳筋症とtRNAのタウリン修飾欠損」
東京大学大学院工学系研究科
教授 鈴木 勉先生
脳卒中様の症状が特徴のMELAS(mitochondrial myopathy, encepha-lopathy, lactic acidosis and stroke-like episodes)やてんかんを特徴とするMERRF(myoclonus epilepsy associated with ragged-red fi bers)に代表されるミトコンドリア脳筋症は,ミトコンドリアDNA上にコードされたtRNA遺伝子の点変異が原因であることが知られている。私たちの研究グループは、ヒトミトコンドリアtRNALeuやtRNALysのアンチコドンからタウリンを含んだ新規の修飾塩基、5-タウリノメチルウリジン(τm5U)とその2-チオウリジン誘導体(τm5s2U)を発見した。また、ミトコンドリア脳筋症患者由来の細胞より単離した変異型ミトコンドリアtRNAを解析したところ、タウリン修飾が特異的に欠損していることを見いだした。タウリン修飾の欠損は翻訳時におけるコドン解読の異常を引き起こし,ミトコンドリアの機能低下につながることを明らかにした.この例はRNA修飾の異常が疾患の一義的な要因であることを示した初めての例である。私たちは、タウリン修飾の生合成機構を明らかにすることは治療への第一歩であると考えている。これまでの研究で、細胞外のタウリンが直接取り込まれること、葉酸の誘導体がメチル基の供与体になっていることを明らかにしている。現在、試験管内でタウリン修飾の再構成系を確立することを目指している。
本講演会では最新の成果について報告する予定である。