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第392回川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成29年5月17日(水) |
:: 場 所 | 別館6階大会議室 |
:: 座 長 | 福永 仁夫 |
「血管バリア機能におけるスフィンゴシン1-リン酸2型受容体S1P2の役割」
薬理学 教授 岡本 安雄 先生
スフィンゴシン1-リン酸(sphingosine 1-phosphate、 S1P)は血管機能、免疫機能の重要な調節因子として、近年注目を集めている脂質メディエーターである。S1Pは血漿に極めて高濃度(・1 μM)で存在し、細胞膜に発現するS1P特異的G蛋白質共役型受容体(S1P1・S1P5)を介して作用する。血漿S1Pの主要な標的細胞は血管内皮細胞と白血球(特にリンパ球)である。血管内皮細胞に及ぼすS1Pの作用は、血管バリア機能を健全に保ち、血管透過性の抑制である。このS1Pの血管バリア維持作用は、S1P1アゴニスト投与が血管透過性亢進を抑制することやS1P1アンタゴニストFTY720投与が血管透過性亢進を引き起こすことから、S1P1を介すると考えられている。S1P2遺伝子座にβ-ガラクトシダーゼ遺伝子を挿入したマウスの解析から、多くの組織において血管内皮細胞がS1P2を発現していることを見出した。しかし、血管内皮細胞のS1P2機能は不明であった。
アナフィラキシーは急性血管バリア機能破綻の代表的な病態である。私たちは血管内皮細胞のS1P2がアナフィラキシー時の急性バリア破綻を防ぐことを見出した。本講演では、血管バリア機能調節におけるS1P2の役割を紹介する。