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第394回川崎医学会講演会
:: 日 時 | 平成29年6月21日(水) |
:: 場 所 | 別館6階大会議室 |
:: 座 長 | 福永 仁夫 |
「我々の取り組んできた消化管再生医療
-短腸症候群患者に対する小腸再生伸長術」
消化器外科学 教授 上野 富雄 先生
私の大学院の学位は“幽門輪温存膵頭十二指腸切除術後における胃内容排出遅延の原因探索”であり、手術後の消化管運動に関するものでした。米国留学中の研究テーマも胃幽門前庭部・幽門輪の協調運動の観察で、そのような消化管運動研究から端を発し、消化管再生医療に関するトランスレーショナル研究が、私の現在の研究の中心となっています。再生医療では適切な“細胞”“足場(マトリクス)”“成長因子”の適切な選択が鍵とされますが、我々は“成長因子を含んだ足場”としてのブタ小腸粘膜下層組織(small intestinal submucosa: SIS) に着目し、消化管再生医療の研究に取り組んでまいりました。本発表では、これまでの消化管再生医療の研究成果をお示しするとともに、現在、進めている新規に着想した短腸症候群患者に対する再生医療を導入した外科治療についての研究概略をお話しさせていただきます。共同研究等に発展させていければ幸いです。